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小鳥
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ci sara' forse esiste gia' al di la' dell'orizzonte una piccola poesia anche per te
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2012年01月21日

たべもののはなし

家のちかくのEnoliteca i biniでごはん。

家から徒歩1分のところにある隠れ家イタリアンで
実はけっこう有名らしい。
ぜひ一度いってみたかったお店。
最近研究が行き詰まっててスランプなので、
息抜きをしたくて10日前くらいに衝動的に予約したところ。

シェフのひとは12年もヨーロッパで修行したらしく
イタリアンの枠を超える未体験ゾーンなごはんだという
ことなので、わくわくと出かける。

たしかに、たしかにすごかったです。

卵黄の薫製と鹿のカルパッチョ的なものに煮詰めたバルサミコが
芸術的に配置してあるものにはじまり、
林檎のかおりが華やかなリードヴォーのグリル、
濃厚な家鴨のラグーのピーチ(太麺のパスタ)、
ずっしりと濃厚な牛肉の赤ワイン煮、
紫芋のミッレフォッリエ+できたてのチーズとメ―プルシロップ、
そして苺のコンポートにカントゥッチのジェラートがそえられて
上から煮詰めたキャラメルとガトーショコラパウダーがシュッと
かかったもの、
最後のカフェのときの焼き菓子のマカロンやラズベリーメレンゲまで
恐ろしく手が込んでいて、フォークで崩すのが恐ろしくなるほどの
完成度の高さ。

とにかく盛りつけが芸術的で、食べてしまうのが辛い。

紫芋のミッレフォッリエにいたっては、
このまま「まぶさび展」に出品すればいいんじゃないかと思った(身内話)。

本当は、デザートは
「林檎のタルトの再解釈(nuova interpretazione di torta di mele)」
っていうものが来るはずだったのですが、
シェフが林檎を調理し始めてみたら「あまりよくなかった」ということで
苺のデザートに変更してくださった。

再解釈されたタルトタタンに興味津津だったのでちょっと残念。
でも苺のデザートも気絶するほど美味しかったので、よいです。

けれど、イタリアンとしての味は、
正直、"ひかりゆらり"のほうが好きかもしれない。

"ひかりゆらり"のご飯は、素材とつくるひとの間の距離がより親密で、
シェフの目指す味がこちらによりはっきり伝わるし、
一皿のコンセプトがちゃんと次の一皿に連結しているというか、
まとまりがあるかんじ。

"enoliteca.."のお皿は、一皿ずつがとにかく強すぎて
(いい意味でも)
素材すらコンセプトにときに負けてしまっているような印象が
ありました。

本当に綺麗で、美味しいんだけど。

結局は個人的な好みの問題で、
ピンとくるかこないかっていうところもあるのかも
しれないですが。

あと、今日はグラスワインしか飲んでないので
(シチリアの)
まだ実力をはかりかねているところもあるかも。

ワインリスト見たらよかった。
残念。



それにしてもこのあたりのお食事どころの
充実っぷりは、すばらしい。
このあたりに住むことを即決した
過去の私、ありがとう。

美味しくって美しいごはんは、なによりの喜びです。
体が洗われるようなきもちになる。

こないだ今出川に新しくできたアメリカンで肉厚な
ハンバーガー屋さんにも行ったけれど、
あそこも美味しかった。
ベルギービールなんかもおいてて、
バスペールエールも飲めて、
お手頃価格で。


ごはんの話ばっかりでごめんなさい。  

Posted by 小鳥 at 20:30Comments(0)alcohol

2012年01月19日

冷えた松の木と水の輪

もんもんと発表原稿制作中。

今の私はたぶんおそらくまちがいなく「なにも書けない病」にかかっている。
テーマは決まっているのにいっこうに先に進まない。
一文字書いてぼうっとして、また消して、のくりかえしが
一週間も続いているのです。
こんなに書けないのってもしかしてこのテーマ自体が
いけてないからなんじゃ、と
はっと思いついた。
思いつきたくなかった。

でも時間的にもあれなので、
とりあえずこれで書いてみるべくPCをじーっと見つめている。
日曜日までにとにかくがんばって仕上げて、
とまってる翻訳のほうにとりかからねば。


そしてフィレンツェ方面からの連絡がむちゃくちゃ滞っているのも
心配。資料がこない&おしらせお返事がこない。
公的機関なのにどうしてちゃんと仕事をしないのか。
むかむか。むかむか。

・・・

くびがこって仕方ないので、
湿布をたくさん貼って寝ている。
どうやら、シーツにその香りがうつったみたいで、
毎晩うつぶせになった鼻先に冷えた生地が触れるたびに
「軽井沢みたい」とおもう。
冬の軽井沢みたいな香りがするのです。

冷えた薄荷ときぴきぴ割れる木のにおい。

つめたい香りは安心する。  

Posted by 小鳥 at 03:50Comments(0)letter

2012年01月18日

Immer wenn der Tag beginnt


逃避的睡眠のくりかえし。

抗ヒスタミン剤を朝な夕なに飲んでいるのが効いているのか、
とろとろ眠ってばかりいる。
しなきゃいけないことは山積みなのに、いくらでも眠れる。
ということは、これはたぶん薬のせいというよりは
「なにもしたくない」という逃避の眠り。

そろそろ無理矢理にでも体を縦にしなければ。

・・・・

円城塔さんが芥川賞をとったので、
おお、と本棚の円城さんコーナーから「後藤さんのこと」
をひっぱりだして再読。
これからも、かっこよくて新しい小説をたくさん書いてほしいです。

それにしても田中慎也さんの会見はすごかった。
笑いました。

・・・

PCをりんごに変えて以来、キーを打ってるときに
手首から先が冷えて仕方なくて、
手を乗っけている部分がもこもこのファーで覆えたらいいのに、
と色々検索してみていたら
「USBあったか手袋」というものがこの世にはあるということを知った。
手袋からUSBケーブルがでてて、それをPCにつなぎながら使うと
手袋のなかのヒーターが手をあたためてくれるという商品。

すごい。

みんな考えること(悩み)はおなじなのね。

そして「あったか手袋シリーズ」のうちのひとつ、
「USBあったかネコ肉球手袋」に心と目を奪われる。
すごくかわいいけど、指はどこから出すのだろう。
まさか肉球でタイピングとか、
そんな挑戦を強いられるわけは・・でももしかして。  

Posted by 小鳥 at 17:41Comments(0)daily life

2012年01月10日

すべては一角獣のために


母親と、「リュドコマンセ」でフレンチ。

近所にできて以来、
一度行ってみたいねと話していたので。

アミューズは、
キャベツのムースにキャビアがのったやつ

冷前菜は、
生ベーコンと薫製した里芋のテリーヌわさびシャンティ添え

続いて温前菜が、
西京味噌でマリネしたフォアグラがのってる栗ご飯

お口直しにライチのソルベがでてきて

メインは、
豚肉の低温グリルケッパーソース

デザートは盛り合わせ。

おいしすぎた。

これで4000円台は、
かなりコストパフォーマンスが良いとおもう、すてき。

ワインも美味しかった。
また行きたいです。



しなくてはいけないことをよそに、
先週からの読書は

佐藤泰志「きみの鳥はうたえる」
尾辻克彦「父が消えた」
磯崎憲一郎「肝心の子供/眼と太陽」
西村賢太「暗渠の宿」
など。

知らないあいだに西村さんが芥川賞をとっていた!
なんという浦島…。

2005年くらいから細々と読んできたので
なんだか不思議。

しかし今回実家にかえって、両親に、
「最近は誰の本をよく読むの」ときかれたので
「車谷長吉と西村賢太と島尾敏雄」とこたえたら、
如実に顔をくもらせていた。


気持ちはわかる。  

Posted by 小鳥 at 00:26Comments(2)letter

2012年01月08日

あけまして


おめでとうございます、
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

今年のお正月は短期間ながらも東京で。
ばたばたおせちをつくったりだとか、
出さなきゃいけない論文のことをしばし考えたりだとか
(手はつけていないところがポイント)
食べ過ぎて太ったりしながら時間が過ぎる。

あたたかな1月の日差し、風は冷たいながらも。

大学の恩師と東京の新丸ビルに美味しい食事をしにいって
白トリュフ風味のラザニアを食べさせていただいた。
ものすごく美味しかったです。

自分では白トリュフ風味のオイルってさっぱりうまく使えないけれど
外で食べると美味しいなあとしみじみ思う。
ワインも、こっくりと濃い上等のワインで幸せだった。
こんなにきちんとした美味しいワインを久しぶりにいただいた。
至福のとき。

お話はつきず、たくさん笑って、年末年始の疲れがとれたかんじ。

またすぐにお目にかかれるとよいのだけれど。
そのときのことをかんがえて
また来週からしっかりがんばらなくては。

なかなかエンジンがかからないけれど、
でも、むりやり、かけないといけない時期。  

Posted by 小鳥 at 12:51Comments(0)letter

2011年12月27日

じっくり乾かしたぶどう

少しだけ雪がちらついているのがみえる。

クリスマスなので、ほんとうは
たっぷり生クリームがのったショートケーキを
食べたい気分だったのだけれども、
あまりの寒さに外出は断念して、
家にあったりんごをざくざく大きく切って煮て
アップルパイを作る。

焼きたてのパイ生地のかおりって
頭がおかしくなりそうなくらいすばらしい。
オーブンの前で、
忠実な犬のようにしてずっとパイ生地がふくらんで
こんがり黄金色になってゆくのを観察してすごす。

りんごを煮るときに、マルケの甘い甘いパッスィート
(デザートワインです)を惜しげもなく投入したので、
煮上がったりんごの美味しさは尋常じゃなかった。

甘いものが飲みたい時用にとってあるワインだけれど
たいてい何につかっても美味しくなるので
(手羽先のこってり煮込みとか、フルーツパウンドケーキとか、
 シンプルなパスタソースをつくるときやなんかに)
ついつい使ってしまって危険だ。
けっこう高かったのに。

・・・

誰かとはなしているときに

今ではない、どこかちがう、もっとべつのタイミングで出会っていたら、
たぶんもっとこの人の近くにいけたんじゃないか、って
思う瞬間が、ごくたまにある。

とはいえ、そういうふうに思うひとと
実際に親しくなっていたとしたら
多分かなりひどいことになっていただろうな、と
確信にちかい想像力がはたらく。

たぶん、相手も同じように感じているかも、と
いう勘がはたらくことも、さらに稀なケースだけど、あるのはある。

上手にすれちがうことで、得るものもあるってこと。

・・・

明日は今年ふたつめの忘年会。
フレンチ!

たのしみ。  

Posted by 小鳥 at 02:44Comments(6)letter

2011年12月23日

さみどりの冷静


ゼミの忘年会。
こってりとパスタを食べて、のんびりとおしゃべりをして
おだやかな夜。

いくつかお酒を混ぜてのんだからか
(ビール→赤ワイン→白ワイン→チンザノロッソ→白ワイン→日本酒の燗)
お酒を飲むと必ず思い出す昔のことごとが、
変なふうに交錯してくらくらする感じ。

ワインを飲むとよみがえる記憶と
日本酒を飲むとよみがえる記憶はまるで別のものだ。

どちらも平常心のときだったらなんなくやりすごせる類の
思い出だけれど、冬の夜にこられると、しんどい。


家に帰ってから、心を落ち着けるために
幸田文の小説を読む。
アルコールでぬくまった胃に濃いお抹茶がさしこんでくるみたいに、よく効いた。

・・・

最近、私が作ってみたい料理。
湯葉と鶏のもも肉を、ホワイトソースで煮込んで
ちょびっとだけ山椒をきかせたものを
ひとくちサイズくらいのパイ生地で包んでこんがり焼いたら
優秀なおつまみになるんじゃないかな。

味は、なんとなくわかる。

たぶん美味しい。

でも作るのがめんどう。

・・・

これとこれを組み合わせたら、こんなふうに新しいんじゃないかって
考えていると飽きない。
美味しいもののことを考えるのは、楽しい。

このあいだも母親と話していて
「私うまれかわったら料理人になりたいな。
 日替わりでおいしいフィックスのご飯を出すような小さいお店とか、いいよね」
と私が言ったら
「ずいぶん堅実な夢ね、私はそんなこと思ったこともないわ」
と首を振られたので、
「じゃあ、ママは生まれ変わったら何になりたいの」
ときいてみたところ
「歌姫」
ときっぱり言っていた。  

Posted by 小鳥 at 12:54Comments(1)letter

2011年12月09日

右手の冷気と左手の熱


部屋の中がおそろしい低気温。
手袋をして眠る日も近い。

大学でも、外に出ると歯の根がかみあわない。

それなら厚着をすればいいじゃないかとひとはいうけれど
(心の声、厳密には)
私は厚着が苦手なので、大抵、夏も冬も似たような服で
出歩いて、みっちり風邪をひく。
今も、またひきかけ。


・・

大学の事務に、すばらしく感じのいいひとと
どうしようもなくぼうっとしているひとの二人がいて、
デスクに行くたびにどっちつかずの気持ちになる。

そりゃ、相槌をうちまくる話のききかたもどうかと思うが、
ぼんやり目と口をあけて私が質問したり説明したりするのを
「・・・・」というかんじで見守られると妙に気持ちがうちしずむ。

そんなところに、もう一人のひとが、名乗る前から私の名前を呼んで
太陽のような笑顔でてきぱき仕事をはじめてくれると
大概、感動し、機嫌も治ってくるというサイクル。

ずっとこのままなのだろうか、あの事務のぼうっとしたひとは。

どうしてあんなにぼうっとしているのか。


・・・


夕方、工房に電話。

土曜日のシンポジウムのあとにある集まりに出席しなくては
いけないのでそれに関する連絡だったのだけれど、うまく時間の都合がつくかが、
どきどきの綱渡り。


最近、時間を、ケーキを切り分けるようにしてつかっている。

朝ひとかけぶんのまどろみ、お昼に三分の一のやりくり、
夕方に研究室で半分サーヴして、真夜中の八分の一カットでお酒を飲む。

ちょっぴりの残りは、そのとき一番そばにいるひとのために。  

Posted by 小鳥 at 00:27Comments(0)letter

2011年12月06日

税務署の、灰色の目のひと

市役所、そして税務署。

このふたつがどうしてこんな遠いところにあるのか。

私の家をちょうど真ん中にはさんで北西と南東。
しゃかりきに自転車をこぐも、
なかなか到着せず、耳と鼻のあたまが真っ赤になる。

でもこれで出張にまつわるもろもろの面倒な手続きは
おしまいなはず。
日伊租税条約にかんしてけっこう詳しくなった、でももういい。
なんかお祝いにごはんでも食べにいきたいところ。

発表終わった後の妙なぽっかり感は未だ消えず、
眠ったり、起きたり、一日はけぶるもやの中ですぎてゆく。

ゼミの先輩が訳した緻密なイタリア語の原稿を
今読んでいるところで、木曜日までに
あれこれ書き込まなきゃいけないのだが
自分の翻訳が普段からいかに雑かってことを思い知り
反省する。
なおすところなんか一個もない、むしろ
勉強になります。

がんばろう。  

Posted by 小鳥 at 23:53Comments(0)letter

2011年12月05日

甘いものの効用、小説とぐしゃぐしゃの毛布

西部会での研究発表おしまい。
長かった。

夜、ものすごく喉が痛くて、扁桃腺がこってりと腫れていたので
風邪をひいたのかと思い
戦々恐々として眠りについたら、朝にはだいぶ楽になっていた。
喋りすぎで痛かったのですね。

私はいつも発表の字数が多くて、1分380字くらいで用意して
メリハリをつけて喋ることでなんとか早口っぽくきこえないよう
ごまかすので、
今回の原稿は結局、2万3000字くらいになってしまってたから
仕方ない。前日も一人練習をしているとき、ずいぶん大きな声で喋ったし。

原稿の束をもつだけでうんざりする重さ、つまり長さだった。

でも、まあ、とにかく、今月のメインイベントはおしまい。
いろんなゼミのひとが応援にきてくれていて、
やさしいな、と思う。

色々小さなミスはあったけれども、
(かむ、とか、スライドの動きがへん、とか)
質疑応答では皆わりに親切で、
その部分では心の底からほっとした。

どんな風にたたかれるだろうか、と
自分でいろいろ過酷な状況+質問を
想定して、それにどう答えるかシミュレーションしていたのだけれど
ひどいことは起こらず。

でもこんな幸運も続くまい・・・(ネガティブ)

発表がおわったあとって、
ものすごい竜巻にみまわれて、
体も心もねこそぎ、巻き上げられたようなきもちになる。
すごく不安で、かなり孤独だ。
みんなそうなのかな。

・・・

翌日は夕方まで死んだように眠り、
おもむろにおきて、町中の本屋さんにでかける。

たっぷり、本を買った。思う存分、しかも小説ばかり。

帰り道、小さなカップに入っている
プリン・ア・ラ・モードも買って、
ベッドの上で大きなスプーンをつかってざくざく食べながら
ひたすら小説を読んだ。

で、今日読んだ小説。

江國香織  "金平糖の降るところ"
安藤みきえ "頭のうちどころが悪かった熊の話"
谷川俊太郎 "トロムソコラージュ" (これは物語詩だけど)
吉田篤弘  "小さな男*静かな声"
色川武大  "離婚(新装版)"

江國さんの新刊、金平糖とか、鳥とか、真美ちゃんの
エピソードの入れ方のささやかさっていうか
押しが強いようで強くないようにしかけてるところとかが
いつもの江國さんぽいなあと思いました。

もっと気持ち悪く押してもいいような気もするのだけれど。

登場人物への、作者の愛の配られ方が不均等でゆがんでいるような
書き方になっていて、それがわざとなのか自然となのかわからないけれど
そういうアンバランスさが、舞台のブエノスアイレスの昼夜の
なんともいえない、だるく、ねつっぽく、うかされたような味と
うまくはまっている。

けど、このタイトルじゃなくても良かったんじゃないかな、と
いうのが最初の印象。
もう一回気になったところをぱらぱら読み直して、
でもやっぱりこれしかないのかな、と思い直す。

私はイタリアが舞台になっていたり、
イタリア人と恋におちたりする場面のある
日本の小説が生理的になぜかだめで、
文章の途中に日本語翻訳のルビ入りのイタリア語があったりすると
途端に本を放り出して逃げたくなるのですが
(なぜだろう、なんだかどうしようもなく恥ずかしくて
 むしゃくしゃするのです)
ここではスペイン語だったのでまだこの妙ちきりんな
アレルギーの発作をなだめつつ、読み切ることができました。
ところどころ、自分を励まさなくちゃいけなかったけれど。

「君のママってアニマーダだね」
とかいう台詞がでてきても、それがなんだというのだ。
罪のない、素敵なスペイン語じゃないか。

と、ひたすら自分を叱咤激励。

くるしい。この病は、なに。

しかし、この本の帯で書店員さんが
「読み終えたとき、女に生まれてよかったとおもいました」
とか
「大人の女性になるためのバイブル」
みたいに書いていたけれど、その気持ちが、まったくわからない。

私はこの本は読み終えたとき、
女の人ってやなものだな、ってことと
本物の大人なんてどこにもいないってことだよね、ってことを
強く思ったので。

この本をどう読んだら
「女に生まれてよかった」って思えるんだろう。

私の感覚がおかしいのだろうか、
だいたい私は小説を読んで「女に生まれてよかった」なんて
感想を抱いたことは一度もないので、
どんな文章を読んだら「女(あるいは男)ってすばらしい」
というふうに感じられるのか、うまく想像ができない。

・・・

今から、堀江敏幸の"なずな"の再読に入るところ。

今日は眠くなるまで小説を読む日。
冷蔵庫にはもう一個、プリンが入っている。  

Posted by 小鳥 at 02:21Comments(0)books

2011年11月30日

最初のつかいどころ

修復工房の技師をつとめている
死ぬほど美人なともだち、ひらのさんから
今話題の「かたつむりシリーズ」の化粧品をどっさりいただいてしまった。

「わたし、つかわないんで」だって。
かっこよすぎ。

ひらのさんを保存修復学会でみかけた友達は
ひらのさんのあまりの美人っぷりに
「あんな綺麗なひと久しぶりにみた」
「信じられない」
とずっと言っていました。

ほんとに、一緒にごはんを食べたりするたび
みとれてしまうくらい綺麗。
しかもお酒にめっぽう強い。
焼酎をロックでがんがん飲む。
でもまったく乱れず、さっそうと滋賀にかえってゆく。

で、かたつむりシリーズ。
「スネイル・セラピー」って。
ほんとにそのままの名前なのね・・。

どうやって、どこの部分から作ったのか、
まあ想像はつくけれどあまり考えたくない。

いつ最初に使おうかな。
最初はどきどきするだろうな。

・・・

夜は、ひさしぶりに野菜とお肉がたくさん入った焼きそばと、
ベビーコーンの串揚げと、アボカドのからいサラダ、
アスパラガスのガーリックオイル煮。
台所が、あぶらみっぽいにおいでいっぱい。

たぶんカロリーを欲していたんだわ、体が。  

Posted by 小鳥 at 04:31Comments(3)letter

2011年11月29日

てぶらの夢

学会の原稿がうまくかけない。
ひらめきがこない、くるしい。

なにかを、くるっとひっくりかえすような、
ぱしっとしたものがこないかなあ。

・・・当分こなさそう。

ああ、胃のあたりがおもくるしい。

・・・

今日は税務署と区役所に行ってきた。
税務署には、こないだのイタリアでの仕事のお支払いを
してもらうために、私が日本人で納税もきちんと
してますよ、今回支払われる賃金にかかる税金も
日本できちんとおさめますから、っていうことを証明する一連の書類に
証明印をもらう目的で。

この準備がけっこう大変だった。
日本語訳もつくって添えなくちゃならなかったので。
むこうの税務書類の日本語訳バージョンを
作成するのとかって、
もはや別件の仕事なんじゃないのかな、と
ちょっと遠い目をしながら、一生懸命
プライバシーポリシーのところなどを訳しました。


印を無事にもらったら今度はこれをイタリアに送り返さなくてはならない。
長い長い物語です。

・・・

税務署にきちんと行ってやるべきことをこなした
自分をたたえるために、美味しいベイクドチーズケーキを食べた。

固くてしかたない、そんなチーズケーキが好き。

スフレタイプの良さがどうしてもわからない、
そしてこの好みはたぶんずっと変わらないだろうなという予感。  

Posted by 小鳥 at 00:19Comments(0)daily life

2011年11月28日

ひとりごと/粉屋のおかみさん/おでかけ

こないだ、自転車でしゃーーって走っていく
小鳥さんをみかけましたよ、と
研究室でワタナベくんに言われて、
思わず「ひ、ひとりごととか、ゆってなかったかな」
ときいたのは

さいきんますます、自転車上でのひとりごとが
ふえていることを自覚しているからです。

移動しているときってひまなので、
設定をきめて空想をしていることも多く、
(今から里子にだされるところで、最後に
 となりの粉屋のおかみさんにあいさつに
 ゆくけれども、胸がつまって何もいえない、
 とか)
知らないうちに台詞みたいのを喋ってたりもして
たいてい、おかしなことになっているので
誰かに見かけられないようにちょっと速めのスピードで
こいでいるのです。

私が涙目で粉屋のおかみさんへの
お礼のスピーチを小声でしているところを
見かけたりしたら
たぶんもうワタナベくんは私と友達でいてくれないだろう・・。

きけん。

気をつけねば。

それにしても、自転車に乗っているときでさえ
こんなふうに感情が高まる空想がとまらないということは
壁でまわりをくぎられた車のなかなどだったら
空想はさらにとどまるところをしらず、
独り言はもっとすごいことになるのじゃないかな、という予想。

そしてそれって、運転している時の状況としては
わりに注意力散漫というか、よくないことのようにおもう。

やっぱり免許はとらなくて正解だった。

・・・

明日は原稿かいて、区役所にいって、
できたら夜、お茶(か、お酒)を飲みにいく。

久しぶりにあの素敵なお店でお茶飲みたいねって
話を、今日、お友達としたので。


・・・

小説がよみたい。  

Posted by 小鳥 at 04:02Comments(0)letter

2011年11月27日

ゆめのなかのガラスの壁


いろんなひとに会う週間、終了。

晩ご飯たべにいったり昼ご飯たべにいったり
なにかしら外食が続いた。

いまは、家にある大量のりんごをどうやってかたづけようか
かんがえているところ。
やっぱりアップルパイ的なものが一番いいんだろうか。
ごろごろ、おおきめのカットにして、ぜいたくにつくるような
タイプの。

自分の立ち位置がよくみえないときには
めをとじて、じぶんのことだけをみるようにしたらいいって
昔いわれたことがある。

そうして、慎重に、ていねいに、次にどこへ進むか
考えつづけること。
そのうちにどんな声にもひかりにも、まどわされないで
判断をくだせるようになっていくだろう。
たぶん、いつかは。

肌をぴりぴり刺すような寒風のなか
研究室からのかえりみち、町をはしっているときに
そういえば最近、寂しい寂しいって思わなくなったな、とふと考えた。
数年前まではずっと、だれといてもどこにいてもなにをしてても、
いつも寂しい寂しいとおもっていたのに。

いまは、かなしみ、のほうがずっと強い。

温度も湿度も不安定なかなしみが、ひたひた、
足下からあたまのてっぺんのほうにあがってくる。
ときどき、ほんとうのほんきで、
歯を食いしばってそれを砕き散らす。
華奢にひかる、でもぶあついガラスの板を叩き割るようなイメージで。

きちんとガラスが割れて、静かな黒がもどってきたら
それは、ねむる時間がきたしるし。

まるくなってこんこんとねむる。

明日までは。つぎにめがさめるまで。
つぎの水音が耳元にせまってくるまで。  

Posted by 小鳥 at 23:26Comments(4)nothing special, but..

2011年11月12日

水晶をくだくより、かんたん


日曜日までかかるかな、と踏んでいた
論文の訂正がおわった。
うれしい。
明日郵便局にちゃきっとだしにいって、
気持ちを切り替えたら、木曜日のプレにむけて原稿をつくらねば。

目標は、1日6000字。げふ。

・・

なんだかものすごく喉が痛いうえに熱がたかいので、
母親からもらったプロポリスエキスで喉を洗い、
父親からもらったプロポリスいりはちみつを舐め、
はちみついりのミルクティーで風邪薬を飲んだ。

目を閉じるともはやまぶたの裏にハニカム構造がみえる。

甘くてあたたかい飲み物で薬をのむのがすき、
なんだか勇気づけられる気がするので。

ほんとうはそんなもので薬をのむべきじゃないって
わかってはいるけれど、
子供のころから抜けない癖のうちのひとつ。

・・

冬が近づいてくる。
空気は、はりつめたベルガモットと松脂のかおり。  

Posted by 小鳥 at 22:19Comments(0)letter

2011年11月08日

二種類の場違い


高校の友達の結婚式に出席するために
石垣島へ。

おりたとたんに、病気で熱がでたのかと
一瞬あせったほどの熱気をかんじた。
30度もあったことがわかって、あとで納得。

コートにぐるぐるマフラーの私は、
完全に場違い。

一緒に出席した友達にばりばり車を運転してもらい
ドライブしたり
海で遊んだり
鍾乳洞いったり
海ぶどうをいやってくらい食べたり
石垣牛を堪能したり。

そしてきれいな花嫁さんをみて、
大満足でかえってきました。

沖縄、いいなあ。
南の島さいこう。

あたたかい場所にいて
海をみて、すこし塩気のつよい
むこうの地ビールを飲み比べながら
気持ちのよい夜風にふかれていると
いやなことも忘れられそう。

竹富島のさんごの道を、かんかん照りの
太陽の下、星砂のビーチ目指して
自転車で疾走したりしていると
家で自分をまっているリライトのことが
かなりどうでもよく感じられる。

今度は1週間くらい行きたいです。

帰り、京都駅に降り立った私は
まだ沖縄風味の浮かれたサンダルに
薄手のワンピースという格好で、
それはそれでいろんな人にじろじろみられる
まったくの場違いな格好で、
ちょっと恥ずかしかった。


あこちゃん、結婚おめでとう。  

Posted by 小鳥 at 18:26Comments(0)letter

2011年10月29日

手の届く距離のスパイス

帰国&京都へ。
時差ぼけ。

何回旅をしても、何回けっこう丈夫になったと思っても、
飛行機は苦手。

今回は2週間、1日も休みらしい休みがなかったせいで
身体中がだるく、飛行機が出る前に
ローマでよろよろアーユルヴェーダのマッサージを受け
(すごく上手だった)ておいたおかげで
思いのほか機内でふかく眠れて、よかった。


キャビンアテンダントのお兄さんが
通りがかりに、まるでお地蔵さんにお供え物をするかのように
眠ってる私の膝の上にお菓子やらアイスクリームやら
週刊文春やらを無言で置いてゆくので、そのたびに「はっ」と
目が覚めた。

しかし、置かれたアイスクリームにもしも気付かなかったら、
目が覚めた時には私の膝のうえはだいぶ悲惨などろどろ具合に
なっていたと思うんだけど、どうだろうか。

どうなの。

そんな疑問もおぼえつつ、
朦朧とハーゲンダッツのバーをかじり、
また、こんこんと眠る。
今回は、行きの飛行機のなかはずっと仕事をしていたし
帰りはぐったり夢の中で、映画というものを一本もみなかった。

ペンギンと暮らす男の人の映画、
ちょっと見たかったな。


そして翌日から、ゼミ。
コーヒーをがぶがぶ飲んで睡魔と闘いつつ、
夜は久しぶりに先生や皆と餃子を食べて、
日本の味だ、とおもう。

日本の味だ、とおもうものを飲み込むことは、
いつも自分にすごくちかしくて、淋しいかんじがする。

イタリアで食べるごはんは、自分から遠いものもたくさんあって、
でもその遠さが私を安心させる。  

Posted by 小鳥 at 03:25Comments(0)letter

2011年10月24日

あなたの目には、そんなふうに見えてるなんて

イタリアでの自分のプチ講演も無事に終了。
人数も少なかったので、
リラックスしたかんじでなごやかに場はすすむ。
だいたい25人くらいだったかな、
これくらいだと質問なんかにも答えやすくて
とても楽。



友達がひとり、車でzagaroloまで
講演をききにきてくれていた。

彼も修復士なので、
あんまりへたなこと言えないなー、
まずいなー、と思っていたら
会場にもまだほかに修復士がいたりして
けっきょく、結構テクニカルなことも質問されたり。

皆熱心にきいてくれて、
とても嬉しかった。
よい経験でした。

日本の学会みたいに、
スーツ着なきゃなんて考えは当然のごとく
うかばず、
すきな服ででていけたのも楽しかった。
日本の学会にもドレスコードがあったらいいのに。

もしくはスーツ禁止令。
 

・・・

毎日、昼と夜に、フランチェスカのつくる
おいしいお肉パスタがでてきて
ついついたいらげてしまうので
順調に体重が増えてきた・・
出発前にがくっとへってたので、
自分ではちょうどいいくらいかも。

ジャンプすると、だいたいの
自分の体重がわかる。

だから、毎晩寝る前に、
ぴょんぴょん飛び跳ねて体調をはかっているのだけれど
そのたびに足の裏にふれる床がさえざえと冷たくて、
イタリアにいるんだなと感じる。

まったいらに甘い、石の感触。  

Posted by 小鳥 at 06:27Comments(0)job

2011年10月20日

イタリアなんにちかめの日記

vicenzaの仕事を終えて、torinoで修復士にインタビューして、ようやくfirenze.

ひさびさのfirenzeを、自転車がもうないから、ほとんど歩いてまわっている。
OPDのアーカイブをあさり、図書館で、昔のえらいひとの手紙を書き写して、
いろいろなところをたらいまわしにされながら資料のデジタル化の申請書類
を作ったりなどもして、いく先々で嫌みをいわれたり、
イヤリングをほめられたり、舌打ちをされたり、やたら仲良くなれたり、
夜になるとぐったり。

いよいよ風邪がのどにきたのか、
声が出にくい。
21日の講演までもってくれたら、それでいいんだ。
だから、なるべくあたたかくして良い子にすごさなくては。

ここにくるまえに、ひたすらにかんじのいいtorinoやvicenzaで
過ごしてしまったせいか、この町のひとの、ひとをひととも思わない
態度には、ほんとうにはらわたが煮えくり返るおもい。

こんなにかんじのわるい人多かったっけ、と
びっくりするほど、意図的にいじわるなひととか
きこえるように嫌みをいったりとかするひともおおくて、
街全体がよごれててゴミも増えているし、
妙なにおいが充満していて、どうなんだろうと首をふること多し。

vicenzaはよかったな。
住んだ/住んでいる町への忠誠心というものを
あまりもたない私は
しみじみとvicenzaの町がなつかしい。

そして、torinoでジュリアに夢のようにおいしい
ぶあついおにくのグリルを食べさしてもらって以来、
私はピエモンテの料理の熱烈なファンになってしまった。

なんておいしいんだろう。なんてやわらかいの。

それにくらべると、フィレンツェのお肉はなんだかすこし
疲れているような食べごこち。
ワインは文句なしに美味しいのだけれど。
全体のバランスがあまりよくなくて、ちょい暴れてるような感じがする。
それがすごく美味しいなって心身にはまるときももちろんあるのだけれど
いまは私もそこそこに疲労をためこんでいるので、
フィレンツェのごはんの傍若無人な
さまに、ついていけていない自分をかんじています。

けど、友達が何人か集まってくれて、
こぢんまりしたボンリエントロばんごはんをしたとき
でてきた、クロキャベツのひらべったいパスタは最高に美味しかった。

お皿ごとかじりたいくらい。

でも、やっぱりtorinoのお肉にはかなわない。

・・・

工房で、久しぶりにマエストラやルチア姉さんにあって、
いろいろ話しながらとろとろと午後をすごして、
この2年で失ったものや得たものの話をする。

ルチア姉さんはお父様を亡くしたばかりだった。

たばこをすいながら
泣くのをぐっとこらえようとして、でもうまくいかなくて
横をむいたルチアと手をつないで、一緒に
甘くて薄いロゼのワインを飲んだ。

わたしたちにはいつだって時間が必要だ、
けっきょく、時間だけが、すべてのものに公平に降って、
なだらかに研磨してくれるものなのだから。  

Posted by 小鳥 at 04:49Comments(4)festa

2011年10月07日

今日はりんごパン


気がついてみれば、もうすぐイタリア。
月曜日からイタリア。

それなのにまだ準備が完璧に終わっていないというかなしさ。

どうしよう、終わるんだろうか
(なにかにつけ、このせりふを言っているような)。

行ってみるまで分からないことの方が多くて、胃が痛い。
たとえば、むこうでずっと使ってた携帯のPinコードを忘れたけど
起動できるんだろうか、とか。

起動できなかった場合、新しい番号をもらわなくては
いけないらしいけれど、
アドレス帳などはどうなるんだろうか、とか。

焦る気持ちを押し込めるようにして、
りんごパンを食べる。

パンってふだん食べないから
たまに食べるとすごく美味しく感じる。

明日は、東京でパッキング。  

Posted by 小鳥 at 18:45Comments(4)letter